
あごの良し悪しの
見分け方
品質のよいあごだからこそ、澄んだうま味が生まれる
長崎近海で、8月から10月までにとれるあごは、おもにだし用の焼あごとして加工されます。よい焼きあごの条件は「脂質が少なく、鮮度がよいまま加工され、適温で焼かれたもの」であることです。しっかり火が通っていないと、生臭くなる原因となり、逆に火が通りすぎて焦げていると、だしをとったときに苦味や雑味を生み出してしまうからです。製品の品質確認は加工者によって異なりますが、焼きあごの場合、焼く際に煙が多くでているものは脂質が多く、不適切とされ、取り除かれるそうです。
販売されている焼きあごから品質のよいものを見分けるコツは、焼きあごの姿のまま売られている商品であれば「あごの形がきれいであるか、焦げすぎていないか」をよく見て判断してください。またあごだし関連の商品であれば、店頭でぜひ試飲をしましょう。だしの味わいの中に「極端な生臭さはないか」「ほどよい香ばしさを感じることができるか」が良し悪しを見分けるポイントになります。
Profile

- 九州あご文化推進委員会
- 九州あご文化推進委員会メンバー。
焼きあごを使ったさまざまな食品の開発を手がけるかたわら、あご料理の研究に励んでいる。