
「あご」で迎える九州のお正月
親子「あご雑煮教室」イベントレポート
あご祭りに続き、「九州あご文化推進委員会」のイベントを12/16[日]に開催しました。
九州の伝統食材である“あご”を次世代の子供達に伝えることを目的としたこのイベント。お正月準備が始まるこれからの時期にぴったりの、あごを使った雑煮づくりが体験できる親子向けワークショップを行いました。親子で会話を交わしながらの料理教室で、終始微笑ましい光景が印象的だった当日の模様をお伝えします。

イベントには、小学生の子供をもつ家族8組が参加。今では少なくなった師走の伝統イベントである餅つきをはじめ、直火でお餅を焼く体験、お雑煮の調理などを行いました。力いっぱい餅をつく子供達に向け、熱い声援をおくるお母さんやお父さん達の姿を始め、火の加減が難しい餅の網焼きをとても真剣な眼差しで頑張る子供達の姿が印象的でした。

博多雑煮と言えば、ぶり、かつお菜、あごだしの入ったものが定番ですが、今回の教室は、あごの美味しさを堪能できる“あご雑煮”として「九州あご文化推進委員会」オリジナルのレシピで行いました。
具材は、屋久島のあご100%でつくられたさつま揚げをメインに九州産にこだわり、あごをイメージした魚の形の人参を入れるなど、細部にまで工夫が光ります。だしは、もちろん昔ながらの焼きあごからとった黄金色のものを使用。参加者からは、ちょっとしたアイデアが今後の料理に役立つと大好評でした。

子供達による「いただきます」の合図とともに、食事がスタート。食事中には、雑煮づくりの感想もインタビューしました。
参加した子供達の声
「餅つきが大変だったけれど、その分美味しかった」
「餅をちぎって丸めるのが楽しかった。大きいのと小さいのとつくって、お餅親子をつくった」
「餅を焼くのが難しかった。網目のお焦げがついてメロンパンみたいなのができた」
「あごだしの色はとてもきれいだった。お雑煮は色々と入っていてお腹いっぱいになった」
「家で食べるのと違ったのでまた食べてみたい」
こちらで、当日使用されたレシピもご紹介。ちょっと大変ですが、味は絶品。ぜひいちどお試しください!
あご雑煮のつくりかた(材料2人前)

だし汁
- あごだし 400ml
- (A)
うすくち醤油 小さじ2〜3
みりん 小さじ1
※大さじ1は15ml、小さじ1は5ml です
具材
- あごさつま揚げ 1枚
- 鶏もも肉 60g
- 小松菜 50g
- さつま芋 40g
- 人参 20g
- 丸餅 2個
- 柚子皮、三つ葉 適量
下ごしらえ
あごだしは、焼あご大3本を水1000mlに一晩つける。調理前に沸騰しないように火を入れてこす。
手順
- さつま揚げ、鶏もも肉は食べやすい大きさに切る。小松菜は茹でて4cm幅に切り、人参は薄切りにし型を抜く。さつま芋は5mm幅に切る。餅はうっすら焦げ目がつくくらいで焼いておく。
- あごだし400mlに(A)の調味料を入れ、具材を入れ火にかける。
- お椀に丸餅を入れ、具材を盛り付ける。
- 汁を注ぐ。

ワークショップの締めには、古くから伝わる伝統をしっかり伝えていこうというイベントのテーマに基づき、 “博多手一本”と言われる博多独自の手締めを行いました。
また参加者にはお土産もあり、新上五島の手延うどん、屋久島のだし醤油の素、平戸の焼あご、そして久原本家のだしスープが、本日のレシピと一緒に贈られました。

今回のメインイベントとなったあご雑煮教室の前には、「九州あご文化推進委員会」より、活動内容をPRするスライドトークも実施。平戸市の黒田市長、新上五島町の石田副町長、屋久島町の岩川副町長が、各地域の魅力と特産品を紹介し、それぞれの地域であごがどう親しまれているかという食文化についても触れました。
平戸市は、お酒のつまみやご飯のおともにもぴったりの塩をふって干した「塩あご」や、今回のイベントでもだしに使われた「焼あご」、そのだしでつくる平戸名物のラーメンやちゃんこ鍋を紹介しました。
新上五島町は、日本3大うどんにも数えられ、某人気テレビ番組でも“激うま麺グルメ”と評された「五島うどんの地獄炊き」を紹介。椿油でコーティングされもっちりとした味わいが特徴の五島手延うどんを、あごだし、卵、鰹節、葱をミックスしたつけダレで食べるとのことで、会場からは「美味しそう!」という声も。
屋久島町では、町内の年間水揚げ量の実に75%をトビウオが占めると言います。そのため、食文化も多様で、刺し身や揚げ物を始め、干物、すり身などの加工品が多いのが特徴。そして、人々の生活にあごが深く関係していることを表す事例として、漁の安全を祈る「トビウオ招き」、豊漁に感謝する「トビウオ祭り」などの行事にも話が及びました。

また、あまり知られていないあごの生態や漁のシーズン、動画とともに漁の方法、焼あごやあごだしのつくり方についても詳しく紹介しました。
写真は、スライドトークを終えてからの質疑応答の様子。子供達の反応としては、「あごが飛ぶ距離が600mと聞いて驚いた。船からも見えると聞いたので行って見てみたい」や、「あごの漁は、網でとることは分かっていたけど、想像以上に大変なやり方だと知った」など、驚きの声が多くあがりました。

「九州あご文化推進委員会」では、今後も体験イベントをはじめ、様々な形で九州ならではのあご文化を情報発信していく予定です。
まずは、2019年春にPR誌を発行することとなっていますので、ご期待ください!
開催概要
- 日時
- 2018年12月16日[日] 10:30〜13:00
- 会場
- 久原本家天神ビル9階 テストキッチン